クロス円は、ふたつの通貨を合成している特異な通貨です。
良い場所で入れば他の通貨とは比べものにならないほど莫大な値幅を取ることができ、悪い場所で入れば上下に振られて損切りの嵐になります。
トレードをする際に、クロス円を選ぶべき通貨か避けるべき通貨かを見分けることは勝率を上げるうえでもとても重要ですので、値動きの読み方を覚えましょう!
クロス円とは
FXにおける通貨ペアの内、USD/JPY以外の外国通貨と日本円のペアを「クロス円」といいます。なぜわざわざ「クロス円」という呼称を持っているかというと…
世界の基軸通貨は米ドルなので、米ドル以外の通貨と日本円のレートは、“それぞれの値段を掛け合わせて(クロスさせて)価格を算出する”特殊な通貨ゆえなんですね。
クロス円の計算式はとても簡単で、「(◯◯/USD)×(USD/JPY)=◯◯/JPY」と、それぞれの通貨単位を掛け算するだけです。
この掛け算が以降のポイントなので覚えておいてくださいね🐱
クロス円の仕組みなどは『 計算方法や注意点は?“クロス円”の仕組みをわかりやすく解説』でお伝えしていますので、詳しく知りたい方はご覧くださいませ(*^^*)
爆益になるのは通貨の強弱が揃ったとき!
FXはふたつの通貨を売買するので、
強い通貨を買い
弱い通貨を売る
ことで大きな値幅が狙えます。とくにクロス円の場合は、合成されているので、通貨の強弱が合致したときには大きな動きをみせます。

ドル円が買われて、ユーロドルも買われる
ドル円が買われて、ユーロドルが買われるということは、「円よりもドルが強く、ドルよりもユーロが強い(円<ドル<ユーロ)」という流れになります。
ということは、3通貨の中で
最も強いのはユーロ
最も弱いのは円
と強弱が揃いますね。
そして、
ドル円が205pips上昇
ユーロドルが235pips上昇
すれば、ユーロ円も200pips前後の上昇かと思いきや…ユーロ円は「USD/JPY」と「EUR/USD」の価格を掛けているので約500pipsと倍以上動くのです。
ドルとユーロが売られて円が買われるとき
また逆も然りです😊
ドル円が売られて、ユーロドルが売られるということは、「円よりもドルが弱く、ドルよりもユーロが弱い(円>ドル>ユーロ)」という流れになります。
ということは、3通貨の中で
最も強いのは円
最も弱いのはユーロ
と強弱が揃いますね。
ドル円が76pips下降
ユーロドルが117pips下降
すれば、こちらも同様に通貨同士を掛け算させているので、ユーロ円は200pips近く下降すると大きく動くことになります🐰🥕
流れがチグハグのときは要注意
反対に、入らないほうがいいのは「ドル円が買われて、ユーロドルが売られている」「ドル円が売られて、ユーロドルが買われている」状態。
USD/JPYとEUR/USDがそれぞれ反対方向に動いている時です。
ドルが円よりも強く、ユーロよりもドルが強い(ユーロ<ドル>円)
ドルが円よりも弱く、ユーロよりもドルが弱い(ユーロ>ドル<円)
と、ユーロ≒円になってしまっており、強弱が揃っていません。
通貨の強弱が同等=レンジ相場になりますが、クロス円は掛け合わせの通貨なので、強弱が引っ張り合いになると、いきなり上昇したりいきなり下降したりと振り乱されます。
こういう場所で入ると、損切りを多発することになるので控えましょう🙆🏻💡
まとめ
序盤でもお話しましたが、今回はユーロ円を参考に出しましたが、ポンド円や豪ドル円、ニュージーランド円など、他のクロス円でも考え方はまったく一緒です😊✌
通貨の相関関係を思い浮かべると頭がこんがらがってしまいますが、簡単にまとめると、
USD/JPYが上昇↑+◯◯/USDが上昇↑=◯◯/JPYはもっと上昇する↑↑
USD/JPYが下降↓+◯◯/USDが下降↓=◯◯/JPYはもっと下降する↓↓
USD/JPYが上昇↑(or下降)+◯◯/USDが下降↓(or上昇)=◯◯/JPYはレンジ→
という流れになります。
クロス円はふたつの通貨の動向を見てシナリオを考えなければいけませんが、通貨の強弱を意識することで同じ時間帯のトレードでも他の通貨よりも大きな値幅が狙えます。
投資家としては、小さなリスクで大きな値幅を取れるに越したことはありませんので、ぜひクロス円の特徴を覚えて、機会がやってきた時には爆益をゲットしてくださいね。
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