個人投資家が最も興味のあるトレードといえば、“スキャルピング”だそうです。
私もFX業界に身をおいていますが、業界内でもスキャル関連のセミナーや教材はとても人気で、売上が高いと聞いたことがあります。
ただ短時間で利益を得られるという大きな魅力がある反面で、難しい一面も…。
スキャルピングとは
スキャルピングトレードこと通称「スキャル」は、数秒〜数分、長くても数十分という短時間で何度も取引を行い、小さな利益を積み上げていきます。
ここ数年で、人気が高まってきたトレードスタイルですね。
明確な統計データはないので真偽のほどはわかりませんが、FX界隈では億トレーダーはスキャルピンク派の人が多いとも言われています。

メリット
超短期売買であるため、エントリーや利確までの待ち時間が少なく、取引回数にも恵まれているので、中〜長期足に比べて各種の精神的な負担があまりないのが特徴。
個人投資家に人気があるのも頷けますね。
短時間で利益が得られる
長くても数十分で決済できるので、売買したときに「いくかな…」とドキドキ待たずにすみ、保有時間が短くストレスがないのがスキャルが好まれる最大の理由です。
またエントリー後すぐに決済場面がくるので、利確ポイントに辿り着くまでの値動きに振り回されにくく、最もチキン利食いを起こしにくいスタイルでもあります。
エントリーチャンスがすぐにくる
超短期足をメインにしたスキャルは売買チャンスがすぐに来るので、トレード回数が多く、損切りに遭ってもすぐに取り返せる可能性があり、精神的にラクな面もあります。

ということはまずないので、長期足をメインにしている人が起こしやすい「エントリーまで待てずに意味不明な箇所でポジってしまう」問題もスキャルだと少ないです。
ファンダメンタルズを気にしなくてもいい
スキャルはテクニカル分析をメインに細かく取っていく手法なので、中期足や長期足のように政治・経済ニュースをそこまで意識しなくていいスタイルです。
ただ、多くの人が苦手意識を持つファンダメンタルズの知識を省ける一方で、テクニカルの技術が重要になるので、その分の勉強に力を注ぐ必要があります。
デメリット
保有期間が短いのでリスクが低いと謳われることがありますが、これは間違いです。
小さな利益を積み上げて行くコツコツトレードという側面から、相場での技術や資金管理がどのスタイルよりも大事になります。
最もテクニカル技術が必要なスタイル
数秒〜数分単位でエントリーと利確を行うので、高度なテクニカル技術をはじめ、自分自身の一瞬の感覚で値動きを判断して売買しなければなりません。
最も技術が必要となるので、初心者がいきなり参入しても勝つのは不可能ともいわれています。スキャルで稼いでいくためには、どのスタイルよりも一番勉強量が必要です。
リスクリワードが1:2になりづらい
投資で稼ぐために大事なのが損失対利益を1対2以上にすること。しかし1pips〜5pips程度の微益を抜くスキャルは、損切りを利益よりも小幅にすることは難しいんですね。
リスクリワードが最低でも1対1、ひどい場合は損失pipsのほうが多くなることもあるので、勝率は80%以上はないと利益が安定せず、高度なスキルが必要になります。
リスクリワードについては、『 勝率は無意味!FXで稼ぐために最も大事な“リスクリワード”とは』で深掘りしていますので、ぜひご覧くださいませ☺
高ロットでないと稼ぐのは難しい
スキャルは小さな利益を積み上げるので1回のトレードで得られるpipsは少なめ。稼ぎたい額にもよりますが、ロット数が大きないとまとまったお金を確保するのは厳しいです。

ただロット数が大きくなると、損切りができないと一瞬でロスカット、損失になったときにマイナス額が多くなる、ショック相場が起こった時には破産…といった危険性も。
スキャルピングのまとめ
スキャルは、億トレーダーが多いとされる一方で失敗して退場する人も多い手法です。
「精神的にラク、売買がたくさんできる、素早くお金をもらえる」と手を出したくなりますが、その反面で「恐ろしいほどのテクニカル技術が必要」と裏の顔があります。
勉強をせず明確な手法がないのに、スキャルに手を出すとただ無駄に何回も売買するだけで資産をあっという間に溶かす事態になりますし、現にそういう人のほうが多いです。
最も難しいトレードスタイルなので、スキャルを生業にしたい方は、まずはFT4やデモトレードで勝率70〜80%は当たり前に出せるようになってから、相場に参入しましょう。
億トレーダーになれるか、資産を失うか…は、あなた次第です😎💰
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