FXの通貨は、「ドルストレート」と「合成通貨」の二種類に分かれます。
基軸通貨である米ドルが入るドルストレートは、「米ドルと他国の通貨」を直に交換出来るので、相場において値動きがシンプルで、売買時に悩む必要はそこまでありません。
ただ、複数の通貨を組み合わせた合成通貨は、値動きはありますが少し複雑なので、仕組みを理解して、どんな特徴があるのか知っておくことは取引をする際にとても大事です。
合成通貨とは
合成通貨とは、米ドル(USD)を介さない通貨ペアを指します。合成通貨と呼ばれることもあれば、クロス通貨と呼ばれることもありますが、どちらも同じ意味です😊
合成通貨の種類は、USDが入らない通貨ペアはすべてなので、
- EUR/GBP
- GBP/AUD
- NZD/CAD
などと多岐に渡ります。
また私たちに馴染みある「EUR/JPY」「GBP/JPY」なども合成通貨のひとつで、円(JPY)が含まれることから“クロス円”と呼ばれているんです。
合成通貨と呼ばれる理由
わかりやすく馴染みのあるユーロ円を参考に、合成通貨と呼ばれる理由を説明しますね。
ユーロ円を取引しようとした場合、EUR/JPYという単独の通貨があるわけではなく、「USD/JPY」「EUR/USD」とドルストレート同士を掛け合わせて価格が決まります。
合成通貨の算出方法はとても簡単で、「(USD/JPY)×(EUR/USD)=EUR/JPY」と、それぞれの通貨単位を掛け算するだけです。
このようにトレード対象となる通貨ペアのドルストレート同士を掛け合わせているので、合成通貨やクロス通貨(掛け合わせ通貨)と呼ばれるんですね。
今回はユーロ円を例に出しましたが、他の合成通貨でも考えは同じで、「GBP/AUD」の場合は「GBP/USD」「AUD/USD」の通貨を掛け合わせて価格が決まります。
合成通貨のテクニカルの特徴
合成通貨は、米ドルが入ったドルストレートに比べて取引量が少ないことや、クロスさせている通貨であることから、良い意味でも悪い意味でも値動きが激しい特徴があります。
上述したように、合成通貨はドルストレート同士を掛け算させるので、両方とも上昇なら合成通貨はさらに上昇、両方とも下降なら合成通貨はさらに下降、とウマウマ相場に。
ただユーロ円を例に出すと、EUR/USDが上昇、USD/JPYが下降等と流れがちぐはぐだと、合成通貨は強弱が引っ張りあいになり、乱れた相場になるので注意しましょう。
なぜ掛け合わせの通貨が値動きが激しくなるかについては、『爆益or損切りの嵐!クロス円の“入るべき時”と“入ってはいけない時”』で、より詳しく深掘りしています。
ご存知ない方はチェックしてみてくださいね。
まとめ
合成通貨は掛け合わせの通貨であるため、ドルストレートよりも大きく取れる可能性を秘めており、相場に慣れてきたら率先して選びたい通貨で、私もよく選択しています。
ぜひ合成通貨の仕組みを理解して、トレードに生かしてくださいね。
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