FXでは外国為替市場というひとつの市場があり、取引が活発になる時間帯を「東京(アジア)市場」「ロンドン市場」「ニューヨーク市場」と、主に3つに分けて呼んでいます。
私たちは東京市場こそ参加したくなりますが、実は東京市場は見送ってロンドン市場まで待ってから取引したほうが、はるかにトレードの質が上がるんです。
外国為替市場の3大相場とは
3大市場の時間配分は、おおよそ
- 東京時間は7時〜16時(冬時間は8時〜17時)
- ロンドン時間が16時〜21時(冬時間は17時〜22時)
- ニューヨーク時間が21時〜翌7時(冬時間は22時〜翌8時)
と分かれています。

ちょうど東京時間とロンドン時間がバトンタッチするように動きますが、参加者の少ない東京市場と活発なロンドン時間では、相場の雰囲気はまったく別なものになるんです。
これを知らずに取引をすると「相場に振り回されて無駄な損切りが増える…」と悲しいことにもなりかねないので、この変わり目の動きはしっかりと知っておきたいもの。
では、実際にユーロドルやポンドドルの5分足の動きを見ながら、東京時間とロンドン時間の違いと、なぜロンドン市場まで待ったほうがいいのかチェックしましょう😎
東京市場は値幅が小さく、ロンドン市場で一気に上がる
日本でも個人投資家が増えてきて為替取引も活発になったと言われていますが、チャート図の東京時間の1日の値幅はわずか約17pipsで、まだまだ値動きが乏しいんですね。
一方で、ロンドン時間に入ると一気にローソク足に勢いが出て、その時間帯だけで約60pipsも動き、その後のNY時間も合わせると約110pipsも値幅があります。
東京時間とロンドン時間以降では、こんなにもボラティリティが違うんですね。東京時間で約20pipsない値幅をチマチマと狙うのは、利益もあまり取れずに非効率的です。

東京市場とロンドン市場では流れが180度変わりやすい
東京時間とロンドン時間では流れが180度ガラッと変わることがよくあります。
チャート図でいえば、東京時間では長い上ヒゲをつけて下落基調にでしたが、ロンドン時間に入るや小さなダブルボトムをつけて、一気に上昇に転じてアップトレンドに。
東京時間の流れは、ロンドン・NYではまったく無視されることがあり、デイやスイングだと東京時間にポジションを持ったところで、長く保有できないことも多いです😭

東京時間のポジションは流れがあっていてもロンドン市場で損切りに遭いやすい
欧州勢はビッグプレイヤーが数多くいると言われ、彼らの常套手段と言われるのが、まだ投資感覚が甘いとされる東京勢を締め上げてから流れを形成するやり方です。
チャート図でいえば、東京時間で長い上ヒゲを見て売りをしても、ロンドン時間の手前でいきなり上昇してあぶり出されますが、その後はまた下へ落ちる…というものです。
東京とロンドンで大きなトレンドは変わらないのに、こんな風にロンドン時間のはじまりで上下に振られて無駄に損切りを誘発されることがあります。

まとめ
静かな東京市場と活発なロンドン時間では相場の雰囲気が一気に変わることが多く、よほど流れに勢いがない限りは東京時間にエントリーを仕込んでも無駄になることが大半。
私も東京時間で「入りたいな」と思う場面がきても、ロンドン時間が目前にせまっていたら、ロンドン時間まで待って値動きを見てから取引に参加するようにしています。
必要のない損切りは減らして、大きな利幅を取るためにも、エントリーする時間帯をしっかりと選ぶことも、勝ちトレーダーのひとつの道になるはずです。

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