FXでトレードをする上で、最も重要なのが日足の環境認識です。全ての時間足で順張りや逆張りの根拠が揃っても、日足にその根拠がなければいかないことは多くあります。
そんな大事な日足ですが、大きな時間足すぎて見方が「よくわからない…」と言う人もいるでしょう。日足でのトレンドとレンジの見極め方についてお話しますね。
短期足と長期足の違いとは
『無料手法公開コース』や『順張り手法』内で、「トレンドとレンジ」の具体的な見方を解説していますが、日足などの長期足では認識は若干異なります。
なぜならローソク足が5分に1本できる5分足と、1日に1本しかできない日足では、高値・安値の見方が違うからです。同じチャートを5分足、日足として分けてみますね。

5分足でのトレンドとレンジの認識方法
①で最高値、②で最安値ができています。
トレンドの定義である「邪魔な水平線がない(アップトレンドであれば高値、ダウントレンドであれば安値をブレイクする)」を満たすためにも、
- 最低でも①の最高値を抜けなければアップトレンドにはならない
- 最低でも②の最安値を抜けなければダウントレンドにはならない
という流れになるんですね。
そのため①と②のラインをどちらかに抜けるまでトレンドは発生せずに、“高値と安値の間をうろちょろする=レンジ”という認識になります。
しかし5分足なら、数時間〜1日もすればすぐにどちらかをブレイクするでしょう!
日足でのトレンドとレンジの認識
では、上記と同じチャートを日足としてトレンドとレンジを分けてみます。
日足などの長期足では、5分足のように、
- ①の最高値を上抜ける
- ②の最安値を下抜ける
のを待ってトレンドが発生するまで見ていたら数週間〜数ヶ月、へたをしたら何年もかかります。そのため少し応用して細かく見ることが重要です。
①で最高値をつけた後にアップトレンドが終了してレンジ入りして、ダウントレンドに入るまでは5分足の時の認識と一緒です。以下からが大事なので、見ていきましょう。
ただ一気にEMA50を上に突き抜けて上がったのをきっかけに、アップトレンドと判断します。これだけ長い陽線が出る=上への勢いが強いとみれるからですね😊💡

その後にEMA50を下抜けてレンジ入りをした後に、Aラインの過去3点止められてレジサポ転換していたところを下抜けたのを見て、ダウントレンドとみます。
日足で上下に3点止められていたところは、約3ヶ月機能していたライン。これだけ長期間止められていた強い水平線をブレイクしたので、下降への威力が強いと認識します。
勢いよく下落するものの、②の最安値にぶつかり上昇して、EMA50を抜けてレンジ入り。
そしてここが要注意です! 日足ではこのように細かくは見ていきますが、あくまでも最高値・最安値を完全に抜けきるまではレンジの中であります。
最安値・最高値付近にきたら、レンジの上限・下限に来たということで、水平線際から逆張りを仕掛ける人も多く、反転する可能性があるので気をつけたいところ。
小さく見て「トレンドだ!」と認識していきますが、
- ①の最高値を上にブレイクしてから本格的なアップトレンド
- ②の最安値を下にブレイクしてから本格的なダウントレンド
になることを忘れないようにしましょう💡
日足の見極め方のまとめ
長期足では、大きく見すぎてしまうとせっかくの上昇や下降を取り逃しすことになります。最高値と最安値の大枠でのレンジの中で、トレンドとレンジの定義は意識しつつも…
- よく止まっているレジスタンスラインの上抜け
- よく止まっているサポートラインの下抜け
- ローソク足の形状
- インジケーターの形状
などを見ながらさらに細かくトレンドとレンジを分けるのがベストです。
日足は裁量が入ってしまいますが、読み方を覚えるだけで勝率は格段にアップします。ぜひ意識してみてくださいね。
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