クロス円は一般的にクセのある通貨とされてトレードから除外する人も多いですが、ドルストレートに比べて値幅も大きいので、投資家としては選択したい通貨です。
そこで今回はクロス円は難しいと言われる理由と、それを踏まえた上で利益を出す方法について解説します。クロス円に苦手意識がある方はぜひご覧くださいませ😊
クロス円が難しい理由
クロス円が難しい理由は、「3つの通貨」の動向を見ないといけないからです。

世界の基軸通貨は米ドルなので、クロス円(米ドル以外の通貨と日本円のレート)は、それぞれの値段を掛け合わせることによって価格を算出します。
クロス円の計算式はとても簡単で、「(◯◯/USD)×(USD/JPY)=◯◯/JPY」と、それぞれの通貨単位を掛け算するだけです。
例えば、ユーロ円を例に出すと、
- EUR/USDが1.13319-37
- USD/JPYが112.960-75
という価格の場合は、「(EUR/USD)×(USD/JPY)=EUR/JPY」となるので、ユーロ円は「EUR/JPY=128.00-128.04」という風に価格が出せます。
このようにクロス円は
- ユーロ円は「EUR/USD」×「USD/JPY」=EUR/JPY
- ポンド円は「GBP/USD」×「USD/JPY」=GBP/JPY
- 豪ドル円は「AUD/USD」×「USD/JPY」=AUD/JPY
などとドルストレート同士の価格を掛け算させて出来ている通貨。
したがって、「○○/USD」と「USD/JPY」のふたつの値動きによってクロス円の価格が決まると言っていいほど大きな影響を受けるんです。
そのためクロス円を取引する際には、クロス円はもちろんのこと、選択した通貨ペアのドルストレートも監視して、3つの通貨を見なくてはならず、難しい原因となっています。
クロス円の取引を見極める方法
クロス円を取引する際には、
- ○○/JPY
- ○○/USD
- USD/JPY
どうやってこの3通貨を相関させて読めばいいのか、あれこれ考えて頭を悩ませてしまいますが、実は見方はとっても簡単なんです。
それは、ドルストレート同士が“同じ方向に動いている時”に入ることです。

「EUR/USD」「USD/JPY」が上を向いている時は「EUR/JPY」も上
- EUR/USDが上昇
- USD/JPYが上昇
すると、EUR/JPYはもっと上昇します。
なぜならクロス円はドルストレート同士を掛け算させている通貨なので、プラスとプラスが合致すると、さらにプラスになるからです💡
したがって、ユーロドルとドル円がアップトレンドを形成している時には、ユーロ円はその2通貨以上に大きく上昇しているので、ユーロ円の買いで入ると爆益になります。
「EUR/USD」「USD/JPY」が下を向いている時は「EUR/JPY」も下
- EUR/USDが下降
- USD/JPYが下降
すると、EUR/JPYはもっと下降します。
なぜならクロス円はドルストレート同士を掛け算させている通貨なので、マイナスとマイナスが合致すると、さらにマイナスになるからです💡
したがって、ユーロドルとドル円がダウントレンドを形成している時には、ユーロ円はその2通貨以上に大きく下降しているので、ユーロ円の売りで入ると爆益になります。

まとめ
クロス円は3通貨を監視しないとならないため、どう分析するべきか難しく感じるもの。
ただ、“ドルストレート同士を掛け算させている通貨”というのを念頭におくと、「上を向いている時は上」「下を向いている時は下」と理解しやすくなるはずです。
ぜひこの見方を意識して、クロス円でいい波に乗っていきましょう🍀
合わせて読みたい → 東京時間はダメ!? ロンドン時間まで「エントリーを待つべき理由」3つ