為替が一方向へ大きく動くのはトレーダーにとっては美味しい相場ですが、過度に傾きすぎるると、国によって為替介入が行われることがあります。
「市場介入」「口先介入」とは
自国の通貨の価値が、極端に安くなったり高くなったりすると、貿易や観光といったさまざまに影響を及ぼし、どちらに転んでもその国の経済にとっては好ましくありません。
そこで、通貨の値段を一定の水準にするために、政府や中央銀行は、
- 市場介入・・・通貨の売買をして為替を動かす
- 口先介入・・・発言だけで為替を動かそうとする
をしてレートを操作することがあります。
市場介入
国のお金を使用して、為替を動かすのが“市場介入”です。
実際に巨額のお金で通貨の売買を行うので、相場を動かすことになり、いきなり流れが反転するため、市場参加者としては最も注意しなければならないもの。
市場介入には、
- 単独の政府・中央銀行により行われる単独介入
- 複数の国の政府・中央銀行により行われる協調介入
の二種類があるんです。
協調介入の例としては、日本での東日本大震災が挙げられます。
地震が起こった際には、大幅な円安となり、地震で打撃を受けている中、為替による経済ダメージも大きくなるため、世界各国が協力して為替を買い支えました。
大規模なお金が投入されてレートが動くのはもちろん、「世界各国が協調介入をするからその流れに乗ろう」と市場の思惑も相まって、相場が反転していくことに。
口先介入
口先介入が、政府や中央銀行の関係者が「現段階の為替価格は好ましくない」など異を唱える発言や介入実施を示唆して、意図する方向へ相場を動かそうとする行為です。
市場介入では国によって多額のお金が投じられ、一時的であっても相場が大きく動くことになるため、市場参加者は、


などと、人々の心理によって、為替が反転するため、市場介入をして実際のお金を投じなくてもレートを動かす力となります。
まとめ
為替介入は、突然実施されることはほぼなく、まずは「口先介入」が行われて、それでも効果がない場合に「市場介入」が行われることが多いです。
相場が極端に傾きすぎると、国による参入があることを覚えておきましょう☺
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