製造業は、経済活動のなかでも景気への先行性がもっとも高いとされています。そんな製造業の動向を詳しく知れることで注目されているのが“ISM製造業景況指数”です。
ISM製造業景況指数とは
発表日:毎月第1営業日の23時(冬時間では0時)
ISM(Institute for Supply Management:供給管理協会)が、全米の製造業の購買担当役員にアンケート調査を実施して発表される、製造業における景気の先行指標です。
製造業は景気の影響をもっとも早く受けるので、
多くの原材料を仕入れていたり、人を雇ったりしていればそれだけ活気がある
あまり原材料を仕入れていなかったり、人を雇わなくなっていたりすれば仕事が減っている
と、製造業の受注や雇用具合から景気の先行きを判断していくんですね。
ISM製造業景況指数の注目ポイント
各企業にアンケート調査を実施し、
- 新規受注
- 生産
- 雇用
- 入荷遅延
- 在庫
の5項目を基に「良い・同じ・悪い」の三者択一の回答結果を集計します。
総合指数と共に各項目ごとの個別の数字も公表され、「新規受注」「生産」「雇用」がとくに注目度が高いので、この3項目は必見です。
数値が0〜100%で示され、50%が景気動向の良し悪しを測る分岐点とされており、50%を上回っていれば景気拡大、50%を下回っていれば景気縮小を示しています。
まとめ
1931年から発表されており歴史が古く経済の先行性も高いため、FRBが注目する指標のひとつで「現指標が50%を下回った時に利上げは行われたことがない」と言われています。
日々の景気動向だけでなく、FRBの利上げを占う上でも大事な指標ですので、ISM製造業景景況数の発表にぜひ注目してみてくださいね!
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