FXに最も影響を与える国が世界の基軸通貨を持つアメリカで、FXに最も影響を与える話題が金融政策です。そのふたつを操るのが、米国の中央銀行「FRB」✨
米国の中央銀行「FRB」とは
米国の中央銀行は「連邦準備制度(Federal Reserve System:FED)」で、その中で意思決定をする組織が「連邦準備制度理事会(Federal Reserve Board:FRB)」です。
本来、米国の中央銀行はFEDを指しますが、FX界では意思決定機関であるFRBを中央銀行とするケースがメジャーなため、以降は中央銀行=FRBとして解説していきますね。
FRBには、FRB議長が1名、FRB副議長が2名、FRB理事4名と、合計7名がいます。
議長、副議長の任期は4年で、理事の任期は14年です。理事の人選は投票ではなく、大統領により指名され、その後に上院で承認された後に正式に決定します。
FRBのメンバーが交代する際、とくに議長が交代となる場合には、次にどんな人物が選ばれるかに関する報道で為替市場も動くなど大きく影響を与えるものです。
FRBの主な仕事
FXにおいて注目しなければならないFRBの活動が、FOMCによる金融政策です。
これはFRB理事7名、11の地区連銀の総裁から持ち回りで選ばれた4名、の合計12名の多数決で、FF金利(Federal Fund Rate)の水準を決定する会合です。

ちなみに、第12まである地区連銀は以下の通りです。
- 第1地区:ボストン連邦準備銀行
- 第2地区:ニューヨーク連邦準備銀行
- 第3地区:フィラデルフィア連邦準備銀行
- 第4地区:クリーブランド連邦準備銀行
- 第5地区:リッチモンド連邦準備銀行
- 第6地区:アトランタ連邦準備銀行
- 第7地区:シカゴ連邦準備銀行
- 第8地区:セントルイス連邦準備銀行
- 第9地区:ミネアポリス連邦準備銀行
- 第10地区:カンザスシティ連邦準備銀行
- 第11地区:ダラス連邦準備銀行
- 第12地区:サンフランシスコ連邦準備銀行
なぜ12の地区に分散されるかというと、理由は様々ありますが、ひとつの州だけに中央銀行を置くと、その州の影響力が強くなるため、それを防ぐ目的とされています。
FRBの特徴
FRBには果たすべき使命が、
- 物価の安定
- 雇用の最大化
とふたつあります。
他国の中央銀行が役割として主に“物価の安定”のみを掲げているのに大して、FRBはそれにプラスして「雇用の最大化」も重要視しながら金利を決定する特徴があるんです。
そのため、金融政策に多大な影響を与えるものとして、毎月第一金曜日に行われる米国の雇用統計がとても注目を浴びる性質があります。
雇用統計については、『 月に1度のお祭り!“米雇用統計”の見るべきポイント3つ』で詳しく解説していますので、こちらも併せてご覧くださいませ☺
まとめ
「ドルの命運を握っている」とも言えるFRBの動向は絶対にチェックしておきたいもの。
FRBが開催する金融政策決定会合であるFOMCについては『世界の市場関係者が注目!最重要の経済指標“FOMC”とは』で詳しく解説しています。
一緒に読んでいただくとよりわかりやすくなりますので、ぜひご覧くださいね。
合わせて読みたい → FXをやるなら知らないとダメ!通貨の価値を操る「中央銀行」とは