FXには、「窓埋めトレード」という手法が存在します。昔からあるもので、窓が開いている方向にエントリーすればいいだけなため、手軽にできて人気がある技法です。
では、果たしてこのような簡単な手法で勝ち続けられるのでしょうか? 窓埋めトレードの成功例・失敗例をお見せしながら、私の考えを述べていきたいと思います。
窓埋めトレードとは
FXには「埋めない窓はない」という相場格言があるように、「窓はできたら埋めるもの」と言われています。それゆえ週明けの月曜日の朝に、
上に窓が開いていると、ショートで攻める
下に窓が開いていると、ロングで攻める
と、開いた隙間を埋めるのを狙ったトレードというものが存在するんです。
窓については『 月曜日の朝に要注意!“窓”の意味やできる理由とは』にて詳しく解説していますので、ご存知ない方はぜひご覧くださいませ(*^^*)
窓が開く理由
そもそも窓が開く原因としては、為替市場が休みとなっている土曜日・日曜日に、
- 要人が重大な発言をした
- 選挙が行われて想定外の結果が出た
- テロや自然災害が起こった
などといったファンダメンタルズ要因でサプライズが起こったときに発生します。
では、この考えを基に「窓埋めが成功する・失敗するパターン」を見ていきましょう♪
窓埋めが成功するパターン
大きな上窓が開いていますが、そのまま下降して窓を埋めました。これが窓埋めトレードですね。
窓を埋める要因に関しては、一概に言えず、
- 落ちたor上がったところが上位足の押し目や戻り目だったというテクニカル的な要因
- 窓は埋まるという大衆心理があるから埋めやすい
などの理由もあります。
ただ個人的に最も多いと思っているのが、土日にサプライズでニュースがあったものの、週明けにみんなが冷静になったり、打ち消すような続報が出たり、

と、買い戻すor売り戻すなどして窓を埋めるパターンだと思っています。
予想外のニュースが出た際には、一瞬は「お!」と思っても、「よくよく考えたらそこまで影響がなさそう」「こんな大きく窓を開けるほどのニュースではなかった」といった原因から戻っていくものです。
窓埋めが失敗するパターン
上記に続いて、同じく上窓が開いているものですが、こちらは窓を埋めることなく大きく上昇していることがわかりますね。窓埋めトレードが失敗しています。
「窓が開く=ファンダメンタルズ要因」とお話しましたが、ファンダメンタルズは為替相場を根底から動かす原動力になるものであり、テクニカルを無視して大きく流れを反転させることがあります。
窓が開くほどサプライズ度が高いものであれば、そのまま反対側にトレンド発生することも…。

と損切りを入れなかったり、損切りに遭っても何度も何度もトライしたりすると、大きな損失になることもありえます。
窓埋めトレードはするべきか

私たち一般の投資家であれば、窓が開く要因になったファンダのニュースが重要なのか、それともたいしたことないのか、は市場の動きを見ない限りはわかりません。
また失敗トレードでお見せしたように、ファンダが要因で窓は開くので、もしも重大なニュースであればそのまま反対側にトレンドが発生して、損切りまみれになることも。
“ただ窓が開いたから埋める”窓埋めトレードはギャンブルになりえるんですね。
窓埋めトレードをするよりも、窓を埋めるのかorそのまま埋めずに反転するのかの値動きを見守って、方向性ができたところで値動きについていく方が安心だと考えています😊
まとめ
窓埋めトレードは、窓が開いている方向にエントリーすればいいだけの手法なため、簡単に見えて、ついつい初心者の頃に手を出したくなりますよね。
ただ、行くか・行かないかは、その時のニュース内容や相場状況を見ないとわからず、窓が開いていたら「とりあえずロング」「とりあえずショート」は危険な考え。
無駄な損失を防ぐためにも、窓埋めトレードをする際にはほんとうに行くかを注視したり、ニュースや相場が読めないときには見送ったりするのがベストです。
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