FXのテクニカル手法でよく語られるのが「移動平均線がゴールデンクロスをしたら買いサイン! デッドクロスをしたら売りサイン!」という文言ではないでしょうか。
私も初心者の頃にこういった説明を真に受けて、

と検証したものの、たいして勝てずに悩んだ経験があります。
失敗する初心者トレーダーさんが増えないためにも、今回は「ゴールデンクロス・デッドクロス」での売り買いが危険な理由について少しばかり解説していきますね。
移動平均線のゴールデンクロス・デッドクロスとは
短期の足が長期の足を上抜けることを「ゴールデンクロス」
短期の足が長期の足を下抜けることを「デッドクロス」
と呼びます。
いわゆる相場を先読みするサインで、
ゴールデンクロスをしたら上昇の勢いが強くなる
デッドクロスをしたら下降の勢いが強くなる
と認識することができるんですね。
ゴールデンクロス・デッドクロスについては『 注目サイン!移動平均線の“ゴールデンクロス・デッドクロス“とは』で詳しく解説していますので、ご存知ない方はぜひご覧くださいませ。
ゴールデンクロス・デッドクロスで売り買いするべきでない理由
上述したように、クロスをしたらその方向への流れができやすいため、初心者向けの書籍などでは

と単純に説明されていることも多々あります。
もちろんこのサイン自体は相場を読むひとつの指標となります。
画像のように、実際に短期が長期を上抜けのゴールデンクロスして上昇トレンド(デッドクロスして下降トレンド)に転換することもあります。
この状態で乗れたら最高ですよね☺☀
ただFXはそう単純ではないので、すべてがこのようにうまくいくわけではなく、相場を先読みするサインという特質ゆえに、「クロスした❗️」と思っても騙しも頻出します。
上記のようにゴールデンクロスやデッドクロスをしてもすぐに反転して、そのままトレンドになるのではなく、ただウネウネと動くレンジだったということも多いんです。
またインジケーターは少し遅れてついてくるもの。
ローソク足の動きによって逐一変わるので、

と思っても、動き次第では交差したはずのインジケーターが動きを変えていてクロスがほどかれていて、「あれ、目の錯覚だったのか…🙄」ということも。
さらにクロスだけしか見ずに売買すると、少し動くものの、その後に一気に反転してきて微益や損切りになる…などと、うまく利益を得るのが難しい側面もあります。
このようには現実にはクロスしたら綺麗にトレンドが発生するよりも、騙しのほうが圧倒的なため、「ゴールデンクロスで買い」「デッドクロスで売り」は危険なんですね。
まとめ
ゴールデンクロス・デッドクロスはまったく機能しないわけではありません。
“クロスしたら売り買いをする”というのは推奨していませんが、私も相場を見るときには「ゴールデンクロスやデッドクロスしそうだな」というのはチェックしています☺
ただクロスした方向へトレンドが出るというよりは、あくまでも「そっちの方向への圧力が増す…かも!?」くらいに見て、トレード戦略に生かするのがベストです。
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