FXは、なにも考えずにトレードをしていけば、勝っても負けても、最終的な目的地は「資金を失う」という場所にたどり着く可能性があります。
「人はFXで負けやすい」ようにできている理由
人がFXで負けやすい理由が、プロスペクト理論という損失回避行動ゆえです。
相場を例に出すと「利益は減ったら嫌だからとすぐ利確したくなり、損失は少し待てば含み益になるかもと保有を続ける」ことを表した精神理論ですね。

このプロスペクト理論の根本を探ると、「人間は利益で得られる喜びよりも、失うダメージのほうが大きい」ため、損失を回避したくなるという側面があります。
すなわち、利益に対しては鈍感になり、損失に対しては過敏になることにつながり、利益になろうと損切りになろうと悪いトレードをしがちになるんです。
具体的な事例を出してみていきましょう。
プロスペクト理論については、『 コツコツドカンの原因!トレーダーを誘惑する“プロスペクト理論”とは』をご覧になるとより理解しやすくなりますので、ぜひご覧くださいませ☺
利益になった喜びは小さく、損切りになった苦痛は大きい
例えば、1万円を人からもらった場合と、1万円を落として失った場合に、どう思うか想像してみてください。ティクタク、ティクタク…シンキングターイム(´-`).。oO
同じ額だから嬉しさと悲しみは同等ではなく、実は心の数値は(極端な例でいうと)利益になった時の喜びは50%で、損失になった時の悲しみは-100%なんです。

「利益で得られる喜びよりも、失うダメージのほうが大きい」とはこのことです。
そのためFXでは利益を得たときには満足感は小さいのに、損切りになったときには苦痛は大きいため、どちらに転んでも、悪いトレードをしやすくなります。
FXで利益になった場合
利益になったことで得られる嬉しさは一時的であり、満足感が少ないので、利確できた場合でも喜びは束の間で「もっと増やそう」と、さらにトレードに手を染めることに。
“あればあるだけ欲しい”と、人間は利益に対する欲望は際限がないので、勝ち逃げができず、それこそ最終的に資金が失くなるまで取引する人も少なくありません。
FXで損切りになった場合
損を出したら今度は精神的ダメージが大きいので「取り返そう」と熱くなって、無茶なエントリーをしますが、それも損切りになり、また取り返そうと熱くなる…。
これは損失がもたらす人間の精神に及ぼすダメージは大打撃なので「マイナスはいやだ」と苦痛や恐怖から逃れたい一心で、深追いトレードが止められなくなるんです。
プロスペクト理論に負けない方法
このようにFXは、勝っても負けても資金を失うような破茶滅茶な取引をしやすいもの。

利益を得られることよりも損失に敏感なのは、いわば人間の性質なので、「コレをすれば一瞬で治ります😉👍」というミラクルな解決方法は残念ながらありません。
自分で欲望を抑え込んで克服する以外にないんですね。
ただプロスペクト理論を知ること、そして目を背けずに受け入れることが、投資をする上で負けない心を持つの第一歩になるので、覚えておいてください。

この心を持つことがなによりも大事です。
まとめ
FXでは、なにも考えずにトレードをしていたら、破滅の道に進むことになります。ぜひこの原理を知って、思考に惑わされないようにしていきましょう☺
合わせて読みたい → 深追いをする前に!「負けたお金を取り返そう」とした時にするべきこと