エントリー後にほんのちょっと利益になったり、含み益が少し減ったりしただけで、

と恐怖心や欲望にかられて、すぐに利確してしまう人は多いのではないでしょうか。
これは“チキン利食い”と呼ばれ、損切りはそのままに利益は伸びずで、コツコツドカンを繰り返していつまで経ってもプラスになることはできない問題行動のひとつです。
「チキン利食い」はなぜ起こるのか
チキン利食いの大きな原因となるのが、「せっかくの含み益が逆行して目減りやマイナスになるのが嫌だ」と“利益が減る”という損を回避する行動ゆえです。
これは『プロスペクト理論』といって、人間の損をしたくないという心の働きから起こしてしまう投資行動で、実際にこの説はノーベル経済学賞も受賞しています。
利益が伸ばせない悩みの克服法はただひとつ
プロスペクト理論に関しては、人間の性質のようなものなので、簡単に治る方法はありません。地道に戦ってメンタルを鍛えて慣らしていくしかないんですね…。
そして私が経験した中で、チキン利食いを治す唯一の方法は、エントリーと同時に損切りと利確を決めて、どちらかに刺さるまで絶対に手を出さないと決めることです。
この画像であれば、赤ラインのどちらか(損切りor利確)にかかるまでは、あいだでどんな値動きをしようと「逃げない」というトレードルールを持ちます。
いつでも逃げられる状況にするとこんなメンタルに…
では例として、上記画像のその後の値動きを心の声と絡めて見ていきましょう。
エントリー後に①付近で約2時間落ちていかずに、初心者さんやすでにマイナスをくらっている人だと「行かないのかな…。損切りになったらやだなぁ」と逃げだす部分です。
ここを耐えられた人も②まで行き、下落して一安心と思っていたのに上昇するのを見て「ちょっとでもプラスのうちに利確しとこう…」と決済ボタンをポチポチしていきます。
そして、だいたい多くの人は③の建値まで戻ってきたところで、「もう無理だ」と耐えきれずに1pipsでも利益があるうちに逃げていくでしょう😢
しかしその後一気に下落して、利確ターゲットまで落ちます。
良い場所でエントリーし、本来は約40pipsを取れる相場でしたが、損失を回避しようとチキン利食いをしたために大きな利益を逃すことに…。
まずは「ポジションを持ち続ける」練習をしましょう
根拠がある場所でエントリーしているのなら、損切りと利確のどちらかにいくまではエントリーの根拠は崩れないので、間でいくら上昇・下降しようと逃げてはダメなんですね。
まずはどんな動きをしても我慢して「エントリーをしたらポジションを持ち続ける」ことに慣れなければならないので、保有できるクセを自分につけていくことが大切です。
なかなか思惑通りに動かずに「やっぱりいかないかも」と相場から逃げることも必要ですが、それは上手に利確できるようになってからの一歩進んだ先の話だと思いましょう😊
チキン利食いの克服する方法まとめ
私たちがエントリー後に熱い視線を送っても、相場は思う方向へ動いてくれないもの。
長くトレーダーをやるためにも、エントリーをしたら後は放置できるくらいのメンタルは必要不可欠なので、見なくても平気になれる癖はつけておいたほうがいいです。
ちょっとの値動きで逃げていたらいつまでも利益を得られないので、「損切りor利確にいくまで手を出さない」と決めて、トレードに挑んでみてください。
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