「月に一度のお祭り」として注目を集める経済指標といえば“米雇用統計”です。
発表時には相場が大きく動くことから最大の経済指標と言われており、雇用統計の日には各証券会社が動画生放送をして、結果を公開したり専門家の意見を聞いたりもします。
FXトレーダーとしては、米雇用統計を知っておくと、こうしたライブイベントもより深く楽しめますし、結果次第では大きな流れができるのでトレードにも役立つはずです。
米雇用統計とは
発表日:月の第一金曜日になる場合が多い。午後21時30分(冬時間は22時30分)
米国労働省(U.S. Department of Labor Bureau of Labor Statistics)が毎月発表する、米国の労働者の雇用情勢を調べた経済指標です😊💡
主に、職に就いている人がどのくらいか、失業者がどれくらいか、を発表しています。
世界経済の主役はアメリカであり、そして経済に影響を与えるのは雇用が最も大きいので、そのダブルが重なったアメリカの雇用統計はとても注目されるんですね。

最も重要なのは、
非農業部門就業者数
失業率
賃金上昇率
なので、ここだけ押さえておけばOKです。各証券会社の米雇用統計のライブイベントでも、だいたいこの3項目をピックアップして結果を教えてくれます😊🌸
米雇用統計のポイント
経営者は、景気がいいと雇用を増やしますし、景気が悪くなると社員をリストラします。すなわち雇用統計のポイントとしては…
非農業部門就業者数は、前月比にくらべてどれくらいの人が就労についているかなので、
非農業部門就業者数が高くなっていると景気がいい(ドルが買われる)
非農業部門就業者数が低くなっていると景気が悪い(ドルが売られる)
逆に失業率は、前月比にくらべてどれくらいの人が仕事を失ったかなので、
失業率が高くなっていれば景気が悪い(ドルが売られる)
失業率が低くなっていれば景気が良い(ドルが買われる)
といったことが起こるんですね。
そして米雇用統計は、完全雇用に近づくと、非農業部門就業者数はあまり上昇しなくなります。すでに多くの人が就労している状態なので仕事を求める人がいないからです。
そこで次に注目されるのが、賃金上昇率です。
ほとんどの人が仕事に就くようになると、働いてくれる人が見つからなくなるので、人でを確保しようと、他の会社よりも給料を上げて自分の会社に来てもらおうとします。
すなわち、
賃金上昇率が高くなっていれば景気が良い(ドルが買われる)
賃金上昇率が低くなっていれば景気が悪い(ドルが売られる)
と読み取ることができます。
まとめ
人々の生活の要である雇用は、経済を大きく左右するので、注目を集めるんですね。
きちんと定職について給料が増えれば贅沢をしますし、給料が低くなったり仕事を失ったりすればお金を使わずに節約をします。景気と雇用は切っても切り離せないものです。
雇用統計の結果は、FOMC(連邦公開市場委員会)の金融政策の決定にも大きな影響を与えるといわれるほど重要なものですので、ぜひ覚えてくださいね☺
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