見通しが外れてマイナスになったポジションを「待っていたら相場が戻るんじゃないか」と損切りができなかったことでどんどん含み損が膨らみ、身動きが取れなくなる…。
ほんの小さな損失を嫌がったばかりに、長年苦しむことになるかもしれません。
塩漬けとは
塩漬けとは、冒頭のように思惑通りに動かずに含み損となったポジションを損切りできなくなり、そのまま切るに切れずに長期間持ち続ける状態を指します。

損切りをして資金を減らしたくない気持ちと、うまくいけば相場が戻ってきて建値や含み益になるかもしれない期待から、塩漬けになってしまう人が多いです。
損失になる=見通しが外れた動きをしているので、保有を続けるのは危険ですが、実際のお金が関わると「資金を失いたくない」と冷静な判断ができなくなるもの。
FXで塩漬け状態になってしまう人は、とても多いんです。
塩漬けを放置したラストは、価格が戻る前に資金が耐え切れずにロスカットされてお金を失うか、価格が運良く戻って建値や含み益で逃げられるか、の二択になります。
ただ前者に行くか後者に行くか、すぐに結果が出ない場合も…。
10年間塩漬けになってしまう人もいます
塩漬けが恐ろしい例として有名なのが、2010年代のドル円です。
この時期はリーマンショックや日本での震災の影響もあり、数年間単位での一直線の大きな下降トレンドが発生して、75円まで下落する記録的安値を更新しました。
当然ながらこれだけ落ちるのを見て「もっと落ちる!」とショートをした人は多かったんですが、75円を底にして、125円まで一気に止まることなく上昇することに。
その後は10年間一度も価格は戻っておらず、現在までいつか価格が戻るのを期待して、含み損のまま塩漬け状態で待っている人は少なくないとされています😢

値動きがいつか戻ってくるかは、『 損切りしなくてもいい?含み損になっても“いつかは建値に戻る”説を検証』で深掘りしていますので、ぜひご覧くださいませ☺
塩漬けにさせない方法
塩漬けにさせないためには、トレードをする度に必ず損切りを入れるに限ります。
この最初の小さな損失を嫌がったばかりに塩漬けとなり、価格が戻る前に資金が耐え切れずにロスカットとなったり、ポジションが解消できずに長年苦しんだりすることに。
テクニカルを重視した損切りの入れ方については、『損切り後にいく…を回避!無駄に狩られない“損切りの置き場所”』で解説しています。
きちんとした場所に逆指値を置くことで、損切りされる可能性はだいぶ減らせますので、損切りが嫌だなと避けがちな人は、ぜひ合わせて見てくださいね。
塩漬けになった場合の対処法
塩漬けになった場合に自分でできる対処法は、
- 諦めて損切りをするか
- 価格が戻るまで待つか
のどちらかしかありません。
最も安心なのが、やはりポジションを即時解消できる損切りです。相場の値動きによってさらに増える可能性のある損失を防げるので、投資家として最も選択したいもの。
もしくは塩漬けできるということは、資金量とロットに余裕がありロスカットされないのが大前提として、価格が戻るまで持ち続けるのもひとつの手ではあります。

塩漬けになった場合の具体的な対処法は『損切りが入れられなくて“含み損がとんでもない額に…”の対処法』で解説していますので、お悩みの方はご覧になってくださいね。
まとめ
投資家にとって塩漬けは、使える資金量が少なくなったり、相場の変動に一喜一憂したり、含み損を眺めてため息をついたり、なにもメリットはありません。
ポジションを保有したら、だらだらと保有をすることがないように、きちんと損切りを入れて、一回一回のトレードを完結できるようにしましょう。
合わせて読みたい → この3パターンに分かれる!「損切り貧乏になる原因」とは