FXは、証券会社に預けた資金を担保にして大きな金額で取引できるのが魅力です。
その際に、担保として預ける資金を“証拠金”といい、ポジションを維持するために必要な証拠金を割合で示し、安全か危険かの目安になるものを“証拠金維持率”と言います。
資金管理の面でとても大事なことなので、しっかりと覚えていきましょう。
証拠金とは
FXでは、元手となる資金が少なくても、レバレッジを掛けると預けた資金以上の大きな運用ができますが、その際に必要なのが“証拠金”です。
証拠金には、
- 必要証拠金
- 余剰証拠金
という二種類があります。
必要証拠金は、トレードを行うために証券会社に預けなければならない最低限の証拠金を指し、現在、国内の個人取引では4%以上の証拠金を預け入れる必要があるんです。
例えば、ドル円が100円のときに1万通貨(100万円分)の取引を行う場合の必要証拠金は4万円で、ポジションを保有している間は拘束される資金となります。

しかし、必要証拠金がギリギリだと、少しでも含み損となって必要証拠金を下回ったらロスカットとなるため、実際には必要証拠金以上の金額を入金しなければなりません。
この必要証拠金を超える分の証拠金を、余剰証拠金と言うんです。
例えば、ドル円が100円のときに1万通貨(100万円分)の取引を行う場合の必要証拠金は4万円ですが、10万円を入金したら、余剰証拠金は6万円となります。
証拠金の計算方法
必要証拠金がいくらかの計算方法はとても簡単で、
- 売りポジション:BIDの価格×取引金額×必要保証金率
- 買いポジション:ASKの価格×取引金額×必要保証金率
の計算式で出すことができます。
買いと売りでわずかに価格が異なるので、上記の画像を参考に1万通貨で取引をすると仮定して算出してみると、
【売りポジションの場合】
109.356 × 1,000,000 × 4% =必要証拠金は43,742円
【買いポジションの場合】
109,359 ×1,000,000 × 4% =必要証拠金は43,744円
ということになります。

証拠金維持率
また証拠金の状態をわかりやすく把握するものとして証拠金維持率というものが存在します。証券会社の取引ツールに表示されているので、見たことがある人も多いはず!
証拠金が安全圏内か、追加証拠金やロスカットが発生しないか、一目でわかるものです。
証拠金維持率の計算方法は、
- 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100 =証拠金維持率
で算出できます。
例えば、口座入金を10万円して(有効証拠金)、ドル円が100円の時に1万通貨を保有し、その場合の必要証拠金は4万円であるため、
10万円 ÷ 4万円 × 100 = 250
すなわち証拠金維持率は250%となるんです。

証拠金維持率が高いほどリスクが低く、250%以上あれば安全圏内です。
また証券会社や自身の設定により、多少異なりますが、
- 証拠金維持率が100%を下回ると追加証拠金
- 証拠金維持率が50%以下になると強制ロスカット
が発生する目安となります。
まとめ
証拠金の状態を知ることは資金を守ることにもつながります。しっかりと覚えて、自分はきちんと安全な維持率で運用できているかを常にチェックするようにしましょう♪
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