FXでやってはいけない取引のひとつが「ナンピン」です。初心者の頃には、このナンピンの恐さを知らずに、自然とやってしまいがちな行為。
ナンピンとは
ナンピンとは、損失が出ているポジションを買い増しor売り増しすることです。その理由は、トータルの損益をゼロ、もしくはプラスを狙って行うためです。

例えば、ドル円を100円で買った後に、予想に反して98円まで値段が下落したとしましょう。この買いポジションが100円に戻らなければ、2円の損失のままになります。
そこで98円で同じだけのドル買いを行い、99円まで値段が戻れば、
- 100円で買った分の損が-1円
- 98円で買った分の利益が+1円
となり、損益はプラスマイナスゼロとなります。
100円でだけしか購入していなければ、99円まで価格が戻しても、1円の損失のままなので、一見すると資金を減らしていないように見えますね。
ただナンピンは失敗すると大損するため、ハイリスクです。
ナンピンはリスクが高い!
先ほどの例では、うまいこと損失がゼロになりましたが、違う例を見てみましょう。
ドル円を100円で買った後に、予想に反して98円まで下がりました。そこで価格が戻すのを期待して98円で同じだけのドル買いをしましたが、その後さらに96円まで下落。
- 100円で買った分の損失が-4円
- 98円で買った分の損失が-2円
と思惑通りに動かなかった場合は、100円で買った分だけで留めるよりも、含み損が増えるスピードが格段に上がります。
先ほどの例では、上手いこと価格が戻したので損益はゼロになりましたが、反対に動いた際には手に負えないほどの大損に…。
損切りを入れて入り直そう!
ナンピンはうまくいけば損失を取り戻すことができますが、そうではないと損失を拡大させることになる、かなり恐いものです。
自分のポジションの反対側へ動くことは、そちらの方向へとトレンドがでる可能性も。
一度や二度うまくいったとしても、よほど無限大の資金がない限りはいつかは耐えられない含み損になり、大事なお金を失うことにもつながります。
このようなギャンブルチックなトレードではなく、思惑通りに動かなかった場合はナンピンはせずに、一度損切りをして新たにポジションを持つのが一番です。
まとめ
なんとか含み損を無くそうとして、やりがちなナンピン。
ただ一歩間違えると損失をゼロに戻すどころか、大きなマイナスを抱えることになり、一発退場となるリスクもあるものです。
ナンピンを繰り返しているうちは勝ちトレーダーになることは難しいので、手をだすのは控えるようにしましょう。
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