自分が注文した額が100円ピッタリだったはずなのに、約定画面を見たら100.030円になっており、ちょっとマイナスになっている…。

と思った経験のある人は多いでしょう。実はこれはスリッページというものなのです。
スリッページとは
スリッページは、自分が注文した価格と実際の約定した価格が変わることで、「注文価格と約定した値段の差」です。
例えば、ドル円を100円で注文をした際に、実際に約定できたのが100.030円であれば“3pips (3銭) のスリッページが発生した”という意味になります。
このような場合、たとえ3pipsであっても、1万通貨の取引では300円、10万通貨の取引では3,000円の損失となり、大きな痛手となります。
また本来は10pipsを取れる場所であったのに、3pipsの差が出れば7pipsしか取れなくなると、トレーダーの損益にも関わる部分です。
スリッページが発生する原因は証券会社
主にスリッページが発生する原因は、証券会社のサーバーの処理能力やレート配信の速さといったシステム力が関係しています。
注文を確実に約定するシステム力が如実に表れるのがスリッページの有無で、とくにスキャルピングで小さな値幅を狙う投資家にとっては命運を左右するもの。
- 注文した金額のズレが少ない証券会社を「約定力の高い会社」
- 注文した金額のズレが多い証券会社を「約定力の低い会社」
と呼び、証券会社を決める際のポイントとしても重要視されており、よく「約定力が高い証券会社!」とランキング形式で紹介されていますよね。
許容スリッページを設定しよう!
ただ スリッページが絶対に発生しない証券会社はありません。そこで利用したいのが、多くの証券会社で設定できる「許容スリッページ」です。
例えば、ドル円を100円で注文を出した時に、許容スリッページの値を1pipsに設定すると、100.010円以上の価格で約定することはありません。
もしも1pips以上になる場合には、注文が通らなく売買不可となります。
ただ許容スリッページの値を狭くしすぎすると、レートが激しく動くような相場の急変時に注文が通らずにエントリーや決済ができない可能性もあるので注意しましょう。
まとめ
スリッページは少なからず、どこの証券会社でも起こり得ることです。
ただあまりにもヒドい証券会社だと、注文した金額よりも絶対にちょっと悪いほうにスベるようになっており、必ず利用者の不利になる価格で約定するところも…。

たかだか数pipsでもチリも積もれば山となるので、あまりにもスリッページが頻繁に起こる場合は、証券会社を変えることも考えましょう💡
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